もともと不動産業務に携わりたくて当社に入社しましたが、希望がかなって関西の不動産部門に配属されました。不動産のプロであるデベロッパー、ゼネコン、機関投資家などをクライアントとする仲介ビジネスを担当し、営業として鍛えられる毎日が始まりました。飛躍のチャンスは入社3年目。ある大規模物件の仲介を一人で任されたのです。日程調整から交渉まで、全て自分がメインで行いました。その案件では売り主や買い主の本社等が東京、四国、大阪に点在していたため、朝一番の新幹線で東京へ出向き、昼の飛行機で四国へ、そして夜には大阪へという強行軍もこなしました。そのときは自分が「ドラマのビジネスマンみたい」と思いましたね(笑)。頑張った甲斐あって案件は成功し、不動産仲介の面白さに目覚め、自信も得ました。それからは面白いように仕事がうまくいきました。
その後、東京へ転勤になり、今度は不動産のプロではない、一般の事業会社をクライアントとする不動産営業に挑戦することになりました。ところがまるで成果が出ません。ニーズのはっきりしているプロマーケットに比べ、不動産活用の喫緊の必要性を感じていないお客さまから潜在ニーズを引き出すことの難しさに愕然としたのをよく覚えています。企業の真のニーズに的確に応えるという営業としての本質的な能力が足りないことに気がつきました。それからは、お客さまの業界のビジネスについて、あらゆるメディアを通じて情報収集するように心掛け、鞄や机は本や経済誌で溢れました。しばらく試行錯誤した末に、単なる不動産の売買という発想を超えて、クライアントである企業の将来を見つめ、不動産を軸に企業価値の向上に役立ててもらおうという視点を持つようになりました。
私は今、小売業および運輸業のクライアントを担当し、常時20社程度の企業を訪問して提案営業をしています。お客さまに対して、不動産戦略をテーマとした勉強会を開くこともよくあります。また、信託銀行の強みを活かし、融資担当者とも積極的に情報交換を行って、お客さまの財務戦略に役立つような提案につなげています。今まさに動いている業界に身をおいて、不動産の視点からお客さまの事業を共に考え、お客さま自身がまだ気づいていないような将来のニーズまで先取りして提案していく、これがやりがいです。近道はありませんが、いつもお客さまに最初に顔を思い出してもらえる営業担当になりたいと思っています。











